2020年06月02日

田土部陸橋

りんりんロード編2020
2020年3月25日、土浦駅からつくば霞ヶ浦りんりんロードを辿り
藤沢休憩所こと旧・常陸藤沢駅跡にやってきて
ここから駅名表示板が保存されているという
新治ふるさとの森へと寄り道。
アスレチックのある交流広場でそれと対面を果たした。

8年前はその場所をただ漠然と山林が延びているという程度にしか
つくば霞ヶ浦りんりんロードからは認識しかなかったところに
よもや三十年以上も歳月が流れながら姿を留めているのにはビックリした。

遊んでいる子どもたちにしてみると
それに驚いている自分は非常に滑稽に映ったのだろうけれども。
そういう自分もまた鉄道があった時代は
かろうじて、という程度。それだけ歳月が流れている。
りんりんロード編2020
つくば霞ヶ浦りんりんロードに復帰して法雲寺を過ぎたところで、
八起会の方々が維持をされている桜並木から
再び畑の中を貫いて歩いていくことになる。

沿道には精密距離比較基準場に差し掛かり、
ピラーが配置されている箇所へ。

国土地理院が全国で十数箇所距離を精密に測定した点を設置している
測量機器の検定場所で、人工衛星からの信号で位置決定をしてあり、
衛星数の増減、衛星測位システムの
解析地の増減による変化といった研究や
GPSなどの測量機器の性能点検に用いられているもの。

線路跡は学術研究の場として変わらず用いられている。
その一方、8年前は斗利出小学校があると称した建物を
現役の小学校と認識することがなくなっており
どれもこれも変わらないという事は必ずしもない。
(旧・藤沢小などとともに新治学園義務教育学校に統合されている)

自分自身も歳をとっていくばかりだし……。
りんりんロード編2020
右方向に国道125号が延びてくるのとともに
正面にはつくば霞ヶ浦りんりんロードを跨ぐ県道200号を前に
旧・田土部駅跡のホーム遺構と桜の木、四阿があらわれる。
鉄道時代は一面一線の駅構造で、四阿がある付近は
線路を挟んで駐輪場や小屋が設けられていた箇所を整備したものらしい。
桜の木は鉄道の廃止前後に植樹されたものが今日に至っているようだ。
りんりんロード編2020
旧・田土部駅ホーム遺構からつくば霞ヶ浦りんりんロードを
藤沢休憩所方面へと撮影したところ。
所在地は土浦市に位置しているものの、
つくば霞ヶ浦りんりんロード、旧・筑波鉄道は
土浦市とつくば市の境目を延びている界隈に延びている。
りんりんロード編2020
旧・田土部駅の先で線路跡、つくば霞ヶ浦りんりんロードを跨いでいる
県道200号の田土部陸橋へとまわり込んだところで
回送されていく❝つくバス❞とすれ違う。
背後にそびえる山は宝篋山。

陸橋は1980年に架橋され、左右に歩道を配置した道路構造は
その時代の段階で既に兼ね揃えていたため、
走行条件をこまめに整えている車道に比べて
幾分か歩道部分はくたびれている感がある。
りんりんロード編2020
この陸橋にも「筑波鉄道」の文字が入ったプレートが掲げられている。
地上部に見えるのが旧・田土部駅跡。
りんりんロード編2020
山の斜面は大がかりに砕石が行われており
遠巻きながらその規模には言葉を失うばかりだ。
隆盛を極めた産業は現在もその延長線上にあり、これを担っている。
りんりんロード編2020
田土部陸橋から旧・田土部駅構内を撮影したところ。
畑の中にポツンと駅があるだけという構造だったこともあり、
線路が道路に変わったことを差し引きすると
非常に鉄道時代を色濃く残している空間になっている。

❝つくバス❞の小田シャトルでも通る陸橋で
同じように目にしている光景ながら
徒歩行程でじっくりと、というのは実に今回が初めてのこと。
りんりんロード編2020
桜並木も鉄道時代にはなかったもの。
歳月の積み重ねがつくりあげてきた。
そういう意味では畑が広がる光景も営農をされている方が
いらっしゃるから成り立つもので、
ごく自然に組み立てられたものではなかったりする。
りんりんロード編2020
前日に関東鉄道バスで通った国道125号へと出て行き
今度は逆行程で停留所を遡っていく。
つくバス小田シャトルも走る区間。
つくば霞ヶ浦りんりんロードは水田向こうを左に並走。

焼き鳥安兵衛から「南大形」に向かい、
食事処アルプスだった店舗をヤードとしている加藤商会を過ぎると
「大形」の停留所で、民家が右手に集まり、
そのまま「西大形」からJAZコーポレーションを過ぎて「大形入口」へ。

県道53号との交差点をそばに岡田農機とファミリーマート、
うなぎの村山があり、「小田入口」へと至り、
ここから国道から反れて集落へと進み、
そちらからつくば霞ヶ浦りんりんロードへと合流。

ところが合流したところは
今まさに道路の舗装工事を行っているところで
誘導員の方が配置され集落へと迂回するように勧められることになる。

自転車道としての転換後も自治体は
恒常的に道路状態の維持に然るべき投資を図っている。
りんりんロード編2020
そして集落から小田城址の東堀へと出て行くことに。
正面にあたる大手口だった。

関東へとやってきた北畠親房を迎え入れた小田治久は
ここで高師冬をはじめとする北朝勢力と戦うものの劣勢に立たされ降伏している。
戦国期に小田政治が勢力を拡大し、
北条氏や結城氏、佐竹氏と小田城の争奪戦を
その子・小田氏治は繰り広げながら敗れ、
豊臣秀吉に領地を没収され、以後は結城秀康の客分になっている。

小田城は佐竹氏の支配下に置かれたの地、
佐竹義重の秋田転封に伴って廃城を迎えることになった。

真壁と小田、いずれも江戸期を迎える前に廃城となりながらも
そこから先に営まれた歩みというのは対照的なもので
農村と称されるような規模の集落のもとで
小田地区は今日に至っている。
りんりんロード編2020
小田城の存在は既に認識がなされていて
城址は昭和初期の段階で既に史跡に指定されていた。

保存整備にあたっての2000年代の発掘調査で
その規模が従来考えられているよりも遙かに大きなもので
筑波鉄道の線路が延びていた区間も
城郭に含まれていることが明らかになっていること受けて
つくば霞ヶ浦りんりんロードは
この城址部分に該当する区間を不自然なくらいに大きくカーブを描いて
これを迂回している。

鉄道敷設の段階では今日のような城址を持っていたとは
学術的な研究からも考えておらず、
小田城址の本丸を貫通して線路が敷かれていた。
りんりんロード編2020
クルっと振り返って小田城址遺構復元広場を
四阿並びに旧・常陸小田駅方面へと撮影したところ。
もちろん真っ正面に線路跡を意識してのもの。
四阿は発掘された建物跡の柱の位置や規模を基礎にしている。
りんりんロード編2020
小田城址を歴史広場として整備するのにあたって
発掘調査や遺構の復元を行うのとともに
史跡として広く人々に知ってもらうために駐車場を確保している。

小田保育園や北堀をそばにした
遺構に一番ちかいところに身障者用の駐車スペース。
ほかに歴史広場案内所のそばや、集落の中にも無料の駐車場を設けてある。
身障者用スペースは必要性に駆られる人のために
絞り込んでいるので2台分。
りんりんロード編2020
集落の中にある旧・小田小学校。
旧・北条小などとともに筑波交流センターに近接している
秀峰筑波義務教育学校に統合されており、
またさらに1年の歳月が経過した。
二宮金次郎像は変わらず背負子とともに本を読んでいるばかり。
校舎や校庭にはヒトの出入りはない。
自治体による調査においてニーズはあるといわれていても、
現実はこういうもの以上でしかない。
りんりんロード編2020
小学校は廃校になりながらも
小田保育所は現役の施設として健在。
敷地の向こうに見える校舎が旧・小田小学校になる。
りんりんロード編2020
小田中の第7回卒業生の方々の枝垂れ桜や
駅前南組常会の方々が手入れをされている桜並木から
旧・常陸小田駅跡に到着。
小田城跡歴史広場案内所が立っている場所に駅舎があったという。
舗装されていない部分を含めて線路跡にあたり
駅構内は2面2線の構造を持っていた。
りんりんロード編2020
関東鉄道グループに共通して見受けられる階段部分を強調して
旧・常陸小田駅ホーム遺構を撮影したところ。
開花状況が同一市内でも随分と違うというのは
こちらにおいても同じように思うこと。
りんりんロード編2020
鉄道時代から既に存在が認知されていた小田城址。
発掘によってその規模や歴史的な小田氏の評価が大きく変わった。
そういう認識がどれくらい現代の人びとに浸透しているのかというのは
まだこれからといったところ。
歴史の表舞台の人物に脚光が当たる時代から
それぞれの地方の歴史や人々の暮らしを紐解いていく時代、
そういうものを可能にする時代に入っている。
りんりんロード編2020
国道125号は集落の背後を通りぬけるように敷設されている中で
つくば小田郵便局と駐在所は集落内に位置している。
こういったところの立地に
道路構造や往来の変化が反映されているものと思われる。
りんりんロード編2020
13:14「小田中部」の停留所から❝つくバス❞小田シャトルに乗車。
やってきたバスは旧来の関東鉄道バスの車両だった。
運用導入される車両や停留所は車椅子での乗降をできるように
最大限の配慮がとられていたりする。

つづく
posted by 小林 慶太 at 21:45| 千葉 ☔| Comment(0) | 旅行編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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