2009年07月05日

二の轍を踏む

「街づくりかまがや」第113号が出た。

今さら北総線運賃問題が高いハードルだった、なんて
気づくのって非常に遅いと思うのだけれど、
もっと怖いのは、そういういかんともし難い問題を1面で掲載しておいて、
裏をめくってみればすんなりと「バイパス線整備を急げ」と
さりげなく都営浅草線バイパス線整備を国交省が検討していることを紹介。
この事業に対して空港利用者だけでなく、
うちの市をはじめ北総線住民の利便性向上にもつながると
キッパリと言ってのけるその解説。

だから、あの会社線が変わると若干割引はあるけれど
運賃は初乗りに切り替わる構造が現在ある中で、
なおかつ今の運賃構造を踏まえて
その新規整備を2500億円から3000億円かけて
いくらリニアモーターカーの5分の1の建設費とはいえ、
絶対に運賃への反動がないとはいえないのに、
簡単に「利便性向上」だけを掲げてしまうのは
北総線運賃問題という
モノの体験を踏まえたものではないように思うのは
僕の感覚がずれているからなのだろうか。

高砂過ぎると京成線の運賃が乗せられ、
押上を越えると都営線の運賃が加算され、
京急に入ると当然、その運賃が加算されるわけで、
そのバイパスの担い手は誰になるのかとか、
色々と考えると、「ごく普通の運賃」で
利便性が享受できるものではないと考えるのが普通ではないかと。

意識しないで利用できる金銭感覚が
小父さんには少なくともないのでそういう思いが脳裏を過ぎる。

京成高砂から成田空港まで直結すれば利便性向上。
でもその運賃は!?というもので今非常に物事が揺れている。

しかも相当運賃値下げというものを見込んでいた人たちですら
「高いハードル」と認めざるを得ない状況を踏まえて
この発想が出てくるというのは
生活者に対するケアがなされていないように感じる。

沿線利用というのも不安要素が多い。
従来のインフラに対しても様々な更新費用がかかる中で
利用者が飛躍的に伸びる要因があったとしても
それが継続的に費用以上の伸びを示さなければ
基本的に現状の打開をすることが難しいのは明らか。

マンションの入居はどうだろう?
それが恒常的に続くのか?
はたまた入居した世代は循環していくのか?
北総鉄道の決算報告を読んで
不安要素を何一つぬぐう事のできない現実の中で
更なるインフラ整備をすることが何を意味するのかを考えれば
発展という一語で片付けるのはあまりにも怖い話。

そういうものを踏まえない中で利便性と競争を求めていくことは
同じ過ちを繰り返していくことに他ならないのではないだろうか?



誌面における某市議会議員さんの
経済対策へのコメントはまさにその通りだと思う。
でもそれが現実にはうまく歯止めをかけられないからみんな困るんだけど……。


posted by 小林 慶太 at 22:50| 千葉 晴れ| Comment(3) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
バイパス線に関しては加算運賃はあると思いますが、運営を都にしない方向と聞いております。それならば現行とそんなに変わらないのでしょう。
Posted by とり at 2009年07月06日 06:11
一概にその利便性というものを強調したインフラ整備は
これから先は維持していくことを
慎重に踏まえなければならないと思います。

まず同規模の事業を継続的に行わなければ
この事業に預かる産業が維持できない可能性があると思います。

巨額であればあるほど、
その維持できなくなった時の
受け皿というものをより考えなければいけない
必要を常に踏まえつつ開発を行わなければならないでしょう。

そして根本的な問題として
人口が社会的増加を除けば
ここしばらく長期的に停滞、もしくは減少に転じる中で
開発がどの程度行われ、
生産年齢の人口がより限られた状況下で
投資することができるのかを思うと
楽観できる要素は少ないと思います。

仮に成り立つとしても
他地域を疲弊させることも
想定しなければいけないのではないでしょうか。
Posted by 筆者 at 2009年07月07日 00:05
バイパス線の背景は仁川空港対策および日航救済というかなり大きな背景で動いているようです。だから突然降ってわいてきたみたいですね。よその掲示板にもありましたようにWG段階でそれなりの連中が役所から出てきているようです。まあ、政権交代前にどさくさで予算を取ってしまえと言う腹黒い意図も見受けられますが。
Posted by とり at 2009年07月07日 06:19
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