2020年03月29日

天の配合 恵みの雪

この国は自粛を要請する、支持する以上に
法的な強制力を持たせるものは現行ではないらしい。
同時にそういう部分で人権というものは守られているともいう。

新型コロナウィルスの感染拡大が止まらない中で
東京都が今週末の不要不急の外出を要請したことを受けて
隣接する各県でも都内へ向かうことを控えるように要請がなされた。

本来であれば春休み期間中であることに加えて
格好のお花見シーズンとなると
相応の高揚感に身を委ねるところながら
自治体の呼びかけ以上に4月を間近にしたこのタイミングで
打って変わっての外に出たくなくなるような寒さと雨。

夜間外出を控えるように、というのを受けて
営業時間を短縮化したところも見受けられた。

換気対策を行っている鉄道事業者も
さすがにこの寒さを前には
窓を少しとはいえ開けることには葛藤があったようで
走行している列車は普段よりも格段に乗客が少なかった。

こういう時に自動車に流れる場合もあるけれども
これもまた至って交通量もたんぱくなもので
呼びかけを後押しするものとして
何も言い訳もしたくなくなるような天気が外出を憚らせるのに
一役買ったように思う。
posted by 小林 慶太 at 23:59| 千葉 ☔| Comment(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

あびらのとびらは開かれた

安平遠征編2020
去年は一駅たりとも新規路線開拓に至らなかったので
2年ぶりに少しだけ未踏区間を通りぬけるだけとはいえ制覇し
やっと室蘭本線を踏破した。そこに至るまでの歳月、非常に長かった。
これで北海道は宗谷本線を残すのみになった。

その室蘭本線の「岩見沢駅〜苫小牧駅」のサボを撮影したところ。
室蘭本線の同区間と石勝線の普通列車は一体的に気動車が運用されている。
安平遠征編2020
2020年1月29日、前日に続いて追分駅にやってきた。
今回はこのタイミングで下車をする行程を組んだ。

苫小牧駅へと向かう室蘭本線の普通列車とともに
1番線ホームには新夕張駅から千歳駅へと向かう貴重な普通列車の姿が。

夕張支線廃止後、石勝線の普通列車、
とりわけ追分駅〜新夕張駅間は
下り2本、上り3本の普通列車だけとなっていることを引き合いに出すと
その貴重さぶりが際立つのではないかと。
安平遠征編2020
室蘭本線と石勝線のジャンクション、追分駅の駅名表示板。
ナンバリングのなされている駅だ。
隣接してそれぞれ2駅ずつの記載がなされている。
「かわばた」は「ひがしおいわけ」(信号所)の旅客駅廃止後に
繰り上がるカタチで隣の駅になったので
上貼りされている形跡が残っている。
安平遠征編2020
追分駅は石勝線夕張支線の廃止前後の2019年ダイヤ改正で
新夕張駅までの普通列車が
下り4本、上り6本設定されていたものから削減を受けて
今日の運行体系になるのとともに
追分駅を停車する特急「スーパーおおぞら」の本数を
下り2本、上り1本増やしているので
それをみどりの窓口のもとで大々的にアピールをしていた。

普通列車は絶対的な定期利用がある、見込める時間帯に絞り込んでいて
非定期利用で目的地になり得る主要駅へのアクセスには
特急列車の選択肢を追加、存続させている。

運賃表は当然ながら夕張支線の廃止を受けているので
ここもまたそれが消えている。
券売機で買える範囲は室蘭本線は本輪西駅・母恋駅、
函館本線の小樽駅並びに妹背牛駅、根室本線の赤平駅、
日高本線豊郷駅、そして札沼線の石狩金沢駅までの範囲。

札沼線も廃止予定区間がここで盛り込まれているから
5月の廃止と前後して1駅短くなるだけとはいえ、
北海道医療大学駅までの記載しかなくなる。

みどりの窓口の営業時間は7:45〜18:30まで。
安平遠征編2020
駅舎内待合所の一画には追分鉄道歴史写真展のギャラリーが
壁面を用いて展開されており、
その歩みを鉄道ジャーナルの雑誌記事並びに
追分町史の引用とともに紐解くとともに
管理エリアの駅の紹介や制服、サボの展示を行っている。
「鉄道の街」は明治期の国策で築き上げられたものだったというのを受けて
その概況を読みとると背景にあるものがより浮かび上がると思う。

安平町の告知ボードにも
岩見沢駅と同じように
「みんなで乗って鉄路を守ろう!」という呼びかけがなされたり、
室蘭本線写真コンテストの開催など沿線自治体が
一体的にバックアップしたり、盛り立てに努めていることが伺える。

それらポスターの下には
道の駅あびらD51ステーションの紹介。
この1年の追分駅(安平町)における大きなエポック。
そういう目的で来る人を前提に案内図を用意していたりしていた。
安平遠征編2020
ロータリーから追分駅駅舎を撮影したところ。

この1年の間であつまバスがロータリーに乗り入れなくなり
代わって安平町の循環バスが設定されるようになった。
運行はあつまバスが受け持っていて1日に5本ずつ。

道の駅あびらD51ステーションから追分駅、安平駅を経て
安平町役場、遠浅駅へと室蘭本線を補完するようにルートが設けられ
これに加えて追分市街と安平市街をまわるデマンドバスを用意している。

デマンドバスは商工会が立ち上げていて
運転免許を自主返納された方などには回数券の交付も行っている。
地域公共交通網を形成するにあたって
室蘭本線の空白時間帯を補完するように組み立てたようだ。
安平遠征編2020
ロータリーにはD51-465の動輪がモニュメントになっている。
夕張線を最後まで走った追分機関区の蒸気機関車のうちの1両。
一般的にいわれるデゴイチは旅客よりも貨物に活躍していたというので
その機関区における陣容の充実ぶりが
貨物並びに石炭産業の隆盛ぶりを示していたことになる。

またそばの標語が掲出されているところには
安平町のメロンのオブジェがてっぺんに飾ってあり
しっかりとライトアップされるようになっている。
安平遠征編2020
駅舎並びにロータリーの正面から延びるメインストリート。
安平川に架かる追分橋も動輪や蒸気機関車をモチーフにしている。

橋の向こう、左に見えるのがホテルわたなべで
そこを横切っているのが市街の横軸を成している道道226号。
メインストリートは奥へと坂を上がっていくと追分小学校がある。
安平遠征編2020
早速、道の駅あびらD-51ステーションに向かった。
道道226号に進んでさかき精肉店と伊藤商店のもとを右折して
焼肉京城館や八木建設を過ぎたところで坂を上がっていき、
追分八幡神社に追分幼稚園を通って坂を下ると
右手にその目的地が見えてくる。
ちょうどそれを前にしたところに循環バスが停車中という場面になる。
国道234号の交通量に対して設けられている道の駅。
安平遠征編2020
1年越しで❝あびらのとびら❞を開けさせてもらった。
安平町のエッセンスがこの施設に集約されているようなところで
自動販売機はその代名詞的な菜の花畑によって飾られていた。

ベーカリーや特産品コーナー、
農産物直売所ベジステ、そして鉄道資料館などからなる施設。
魅力をフルに体験するのであれば夏期。
安平遠征編2020
道の駅の名前にも冠しているD51に彩られた自動販売機も。
保存されているD51-320の現役走行風景だ。
2台一セットでプリントがなされていてインパクトがある。
安平遠征編2020
非常に真新しい追分機関庫。
庫内にD51-320は安平鉄道資料館から引っ越しをして保存がなされるようになった。
脇のビニールシートに包まれているのはキハ183-214と220。
安平遠征編2020
連結部分とスカートがチラッと見えるばかりながら
紛れもない国鉄末期から北海道で活躍した気動車、オリジナルのキハ183系だ。
冬期は保存のためにこういった状態にあり
お目にかかれなくともシルエットが特徴的なので
紛れもないその車両であることがわかる。
安平遠征編2020
これら保存車両が道の駅あびらD51-ステーションのマスコットとして
それぞれキハくん、デゴイチせんぱいとキャラクター化され
顔出しパネルで出迎えている。
安平遠征編2020
道の駅開業とともに安平町には多くの人がやってくることが期待されていたので
それを契機に追分小の6年生が国語の授業で
「安平町制覇への道」なる冊子をつくり、
自分たち自ら街のことを調べ上げて、
来訪者に閲覧してもらうレベルに仕上げたようで
これが観光情報コーナーのところに置かれていた。

追分小学校は1学年20人規模くらいの学校。
児童数も増減があるから必ずしもその規模がずっと続くとは限らないわけで
「子育てにやさしい社会を望む!」という方であれば
自ずと意識されるところにあるものかと思われる。

冊子は追分駅にも置いて欲しかった。
手書きだからこの世の中に1冊しかないみたいなので
かなりムリな願望だけど。
安平遠征編2020
やっぱり鉄道の街にある小学校ということで
保存されている蒸気機関車とディーゼルカーは
どういう経歴を持っていて価値を持っているのか
そういったものを掘り起こす機会が生じるようで
これを他人に見せる、読んでもらうように文章を組み立てている。
少しの誤字はご愛敬。
安平遠征編2020
こちらは自動販売機も飾っていた菜の花を紹介したページ。
菜の花からつくったハチミツと菜種油をピックアップしている。
みんな手書きだから
筆跡がそれぞれ異なっているのも冊子における特徴的なもの。
安平遠征編2020
D51ステーションの機関庫に設けられている鉄道資料館は
冬期はガラス越しでの見学にながらも、
黒く重厚で光沢を維持したD51-320を間近で対面することができる。
夏期は第2、第4日曜日に屋外に出すほか、
館内の資料にもより至近距離に目にすることが可能なようだ。

奥に見える国鉄時代の追分駅の駅名表示板、
追分駅の所在地が「勇払郡追分町」だったり、
隣接する駅に「ひがしおいわけ」「ちとせくうこう」の文字が入っていたり
乗り場案内にも「楓」の記載があったりと
歴史的な変遷がその範疇においても伺える。
安平遠征編2020
安平町と鉄道の関わりにおける導入部を示したパネル。
100年以上の「鉄道の街」としての歩みがあり、
夕張からの石炭を室蘭や小樽へと運ぶ中継基地の役割を担っていた。
最盛期は住民の半数以上が鉄道関係者とその家族だったといわれているらしい。
国策でこれが築き上げられたことが特筆すべき点。
室蘭本線はその「鉄道の街」を2つ抱えている。
安平遠征編2020
安平町鉄道資料館時代からD51-320は引き続き保存に至っているのに対して
キハ183系は北海道鉄道観光資源研究会が
廃車解体になるところだったものを
クラウドファンティングで資金調達を行い、
ここに保存する事に至ったことに特徴がある。

2018年1月1日から3月30日までの88日間で
1386万円が837人の支援を受けて工面する事ができ、
当初予定していた610万円でキハ183-214の1両だけでなく
キハ183-220も保存し、
なおかつ国鉄色に再塗装資金するところまで至ったという
そういう人々の思いの結晶の上に成り立ったもの。

保存を続けていくこと、
そういうところに人々が関心を持って足を運んでくれること、
その場所に思いを馳せること、というところに話が進んできている。

鉄道はできる、できないは別にして
何だかんだ全国各地から挙手をして
支援に回ることができる人がいらっしゃる。

そういうことができるのは限られたものしかない。その一つ。

どことはいわないけれども、
某うちの街の弓道場もクラウドファンディングをすれば
全世界の弓道ファンが千葉県内で唯一弓道場がないのはおかしい、というところに
一斉に資金を提供して下さったのではないかと
不条理な談話室設置などの補助金を引き出しての建設に至ったことを思うと
なおさらに思わなくもない。

くどいけれども、
自分の街を調べたり知ろうという姿勢や作業があって
街づくりが営まれないと
住宅密集地に線路が延びていることも気付かなかったり、
そこで駅前広場を要望すると自分自身が移転することになることも
まるっきり考えなかったり、
そばの隣の駅に駅前広場があることに
工事がはじまって10年近く経ってようやく他人に言われて気付くような
まるっきり生活感のない失態を曝け出すことになったりする。

つづく
posted by 小林 慶太 at 23:53| 千葉 ☔| Comment(0) | 旅行編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする